2017年4月7日金曜日

化学という学問:はじめに


皆さんは化学という学問についてどのようなイメージを持っているでしょうか?
あまり化学になじみのない人や文系選択をして化学をさわりしか学んでいない人などは
このようなイメージを持っているのではないでしょうか?


「なんかフラスコとかのガラス器具をたくさん使っているやつ」

「実験室で白衣を着ている」

「液体同士を混ぜ合わせて反応させている感じ」

「難しい化学反応を扱っているんでしょ?」




これらをまとめると、「実験室で白衣を着用し、化学反応を研究している」という感じでしょうか。
これも化学なのは間違いありません。

しかし、化学という学問はもっと裾野が広いです。
化学反応だけではなく古典力学、電磁気、量子力学なども扱います。

例えば、「溶液中の拡散現象」、「物質から発生する電流」、「物質の構造」なども
化学の範囲内です。
研究分野によっては、「作業所で作業服を着用して、新しい装置を作る」という人もいます。


あれも化学、これも化学と羅列していると


「じゃあさ、化学って何なの?」


と思う方も多いでしょう。
化学を専門にしている人でも、この問いに対して短くはっきりと答えることは難しいです。
なぜかと言うと、化学の一番簡単な定義は、


「物質の構造や性質、また物質同士の反応について研究する学問」 


となりますが、この定義は化学をある程度修めて、化学のセンスを体得した人で無いと
直感的に理解するのが難しいのです。

「化学って何?」という質問をするのは化学について知りたいと思っている人、
つまり化学を学んでいない人学ぼうとしている人なので化学の定義を説明するだけでは、
まったく答えにならないのです。

今回の連載では、化学の定義についての説明からスタートして、なぜこのような広い分野を扱う
必要があるのかを導き、これを通して化学の世界を一望したいと思います。